なんとなしに

エヴァを劇場で見るのと、Perfumeをライブで見るのって、なんか似ている気がする。
リアルタイムのテレビアニメで見たおぼろげな記憶とか、レンタルビデオで昔の劇場版をみたときのわけのわからなさとか、YOU TUBEでアニメ版をぶっ通しで見直した経験とか、様々な映像の破片なしには、再構築かつ脱構築された新劇場版を見ることはできない。説明を省略しているところも多く、新劇場版は明らかに、テレビアニメとの差異を考えずにいられない。しかし、緻密な映像表現と音響の破壊力、そして改変されたキャラクターのパーソナリティによって、僕らの身体に過去の映像体験のその先にある新しい感覚をもたらす。
Perfumeも、ライブパフォーマンスを見ながら、ファンの脳内においてPerfumeの歴史を構築していった膨大な量の映像が脳裏によぎる。しかし、ときにPerfumeは「edge」や「GAME」などの笑わないパフォーマンスで、今まで共有してきた膨大な思い出をフラットなものにして、その場所でしか味わえない体験をもたらす。

両者は過去の映像体験から逃れられない僕らを一歩先の段階へ連れて行ってくれる。それは身体的に響いてくる感動です。

なーんてね。