前田敦子根付く「Flower」

前田敦子のソロデビューシングル「Flower」を聴いた。

あっちゃんのことについて書こうと思ったが、うーん、この出かける前の時間には到底間に合わない気がしたので、今書いといた方がよいなって思う楽曲自体についてだけ、書こう。
あっちゃんという人、あっちゃんの物語についてはまた今度。

Act2を買った。(物語が好きなので)
もともと買うつもりはなかったんだけれども、なんでだろう、気づいたらタワレコにいました。


表題曲の「Flower」
あっちゃんがこの題名の曲を歌うのは興味深い。

Flowerってさ、もちろん「花」という意味なんだけれども、勝手な解釈によっては

「flow」=流れ続ける+「er」=者

みたいな二面性のあることばなんじゃないかと思うんです。

それはまるであっちゃんみたいで、(こじつけです)きっとあっちゃんはAKBに根を下ろしながら物凄い早さで動いて行く周囲の環境や自分の状況を受動的に感じて来たと、勝手に想像するのです。

電車に乗っていると、周囲の景色の方が動いているように見える。
自分は進んでいるのだが、それ以上に景色の移り変わりが早い。

そんな過酷な時期の中で、前田敦子はしっかりと自分に、AKBに根を下ろしていた。
そして今度は、前田敦子というパフォーマーとして、地面に根ざさなければいけない。
その最初のタイトルが「Flower」なんです。





なんてね。






前置きが長くなりましたが、

かなりニュートラルな楽曲なのではないかと思います。
今回の衣装のように文字通り色をつけない。
あっちゃんって想像の余地を残すのがとてもうまい。

夢を叶えたっていう歌なんだけれども、次に進むのか、満足しているのかもよくわからない。
謎のきらめきを燦々と発している歌だと思います。
あっちゃんらしいなと思います。

今回のシングルはカップリングで、秋元康の「らしさ」のある歌詞が目立ちます。
「頬杖とカフェ・マキアート」(Act1だけどね)月刊カドカワ秋元康特集で取り上げられていた80年代あたりの彼の代表曲のキッチュな味わいがあるなあと。

そんな風情のある歌詞が、あゆっぽいメロディーに乗っかるのがたまらんw
キングレコードってエイベックスっぽさがあって、その割にベタベタしない曲をよく出すよねww

「この胸のメロディー」はあっちゃんとしては珍しく、歌っていることばがわからないほど崩した歌い方をしているところもあって、ああいろいろ彼女が楽しんで表現しているのなら素敵だなあと感じさせてくれます。


僕が1番好きだったのは「夜明けまで」です。
この曲にBzの「東京」という曲を感じるのは多分僕だけだと思うんですがw
メロディーと「好き」っていうところで空間を感じさせるトラックの作りが結構好きですww

それまでの恋を振り返りながら、その夜に辿り着いた幸せを歌うというのは本来とてもイタイことというか、まず聴いててしんどさを感じてしまうかもしれない。
この曲をあっちゃんに歌わせてしまう秋元康がすごいと思います。。
かなり難しい挑戦だと思うんですが、それなりに応えてるあっちゃんのバランス感覚がマジで奇跡。完成度が高すぎても、色を付けすぎてもちょっと引いちゃうかもしれないところなので。
ありきたりでありきたりな、「夢なら醒めないで」というフレーズがグッと来ました。


やっぱりあっちゃんの十八番はAKB向けに作られた曲だと思うんだけど(長くなるから割愛)「カチっとしたスタイルのないそれこそJ-POP」をあっちゃんなりのセンスでこなしてるあたり、やっぱり前田敦子って面白いなあと思ったのでした。

それにしても、やはり他のリリースに比べたら秋元康もやりたいことをやってる気がするんです。彼にとっても前田敦子は「夢」なんだろうな。

「夢なら醒めないで」この夜の軌跡はしばらく続きそうです。

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