2年と2ヶ月ぶりの

 


最近「最高の離婚」を見返していた。

尾野真千子演じる星野さんが元夫の瑛太演じる濱崎さんの部屋から出ていくシーン、濱崎さんに対して素直な気持ちを丁寧な文体で綴った手紙を書いたあとにそれを破り、大雑把でガサツな彼女のキャラクター通りにチラシの裏にメッセージを残すのを見てなんとなく久々にブログを書いてみたくなった。

 

3日間かけて最高の離婚全話を見返して、放映当初は少し年上だった彼ら登場人物の年齢を越していたことに気づいた。それでも放映時に考えたことをなぞって思い出すことの連続で、自分の思考は2013年とほとんど変わっていないんだと痛感。プロレスとでんぱ組はあれから大きくなったね。

最高の離婚を見終わった翌日にまるで図ったかのようにツイッターに婚活サイトのプロモーションが流れてきた。2社も。

濱崎さんと上原さん夫婦も一件落着…じゃあ僕も婚活!って行くわけがないだろうとツッコミを入れていたら、脳内に最高の離婚のテーマが流れてきた。

 

 

最高の離婚をなんで見返そうと思ったのかわからないんだけど、昨日から坂元裕二脚本のドラマanoneが始まった。 広瀬すずちゃんのヴィジュアルの向こうに平手友梨奈アズノウンアズてちがいる。はたしてこれから広瀬すずちゃんにてちの面影をみることになるのか、まったく異なったものになるのか、そんな想像をするだけでも楽しい。

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1話だけで短編として成り立っていた。1話完結型ではないドラマなのに、物語の前提を伝えなきゃならない第1話なのに、ある1人に焦点を当てたエピソードじゃないのに、仮にもう続きがなくてこれだけで存在する作品としても素晴らしかった。その場合、最後に出てきた瑛太ウォン・カーウァイの「欲望の翼」のラストでいきなり出てくるトニー・レオンのよう。(欲望の翼はその次にトニー・レオンの話になる予定だったようだが結局作られなかった。)

欲望の翼トニー・レオンはルーレットのある部屋でギャンブラー然としているのだが、瑛太の登場シーンも賭け事的な匂いのするゲーセンでしたね。

 

 

欲望の翼 [DVD]

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ずっと放置したままだった自分のブログを見返すと、途中からドロシーリトルハッピーについての思考の記録になっている。どこかの孤島にでも移住して、ドロシーについての思考の痕跡を守りながらひっそりと生き、ドロシーのことを知りたい若いオタクの子がいつか訪ねてくるのを待ってようかとも思っていたこともあったけれど、やめた。きっとブログを書いていない2年と3か月の間にも素晴らしいことはたくさんあったはずだ。それでも書き残していないから忘れてしまったものもある。

 

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ASIAN STONE

ASIAN STONE

  • Dorothy Little Happy
  • J-Pop
  • ¥250

 

多分誰も同意しないと思うんだけど、最近BAD HOPの音楽にドロシーを感じる。年末30日の川崎の街が強烈にドロシーの記憶と結びついているからかもしれないが。こうやって無理やりこじつけて行く。ドロシーリトルハッピーのセンスオブワンダーには、きっとこれからも巡り合うのかもしれない。

 

Asian Doll feat. T-Pablow, Vingo & Yellow Pato

Asian Doll feat. T-Pablow, Vingo & Yellow Pato

  • BAD HOP
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250

 

5人のドロシーリトルハッピーで感じたあの胸が締め付けられて全身鳥肌が走る体感をcallme以外で唯一感じたのが、「欅坂46」と「ゆくえしれずつれづれ」だ。欅はまあいつもつぶやいてるから置いておくとして、ゆくえしれずつれづれというグループの冷たさと熱さ、静寂から轟音へと空間が変容する瞬間、歌詞、ヴィジュアル含めて総合的に身体を振るわせられてしまった。

 

僕はハードコアのリスナーではないし、ラウド系にも疎い。浮遊感のあるバンドサウンドとスクリームが作り上げる音響空間はフィジカルが重視されるように見えるジャンルを飛び越えて、どちらかというとナヨナヨしたようなド文化系のインディーロックが好きな僕にまで届いてきた。envyの拡がり方のように。

こんな表現は極めて宗教っぽく聞こえてしまうが、光の見える音楽だ。

まれA小町氏のしなやかな身のこなし、◎屋しだれさんのどんどん逞しくそして美しくなるスクリーム、その両者のパフォーマンスをしっかりポップミュージックへと昇華させる英艶奴さんの佇まい。またじっくり書きたいと思う。

 

9年も前につけたブログタイトルはcapsuleの「world fabrication」という曲からとったものだ。ピチカートの影響がもろに垣間見られた頃の中田ヤスタカの仕事なんだけど、終末観と戯画的なポップネスが混合していて、彼の最高傑作だと思っている。僕のツイッターアカウントのgozilandは文字の形が気に入ってつけているのだけど、この曲名の文字の形も好きだ。

この曲で浮かぶ情景は、戯画的にポップな都市に訪れる終末で、クレヨンしんちゃんの「ヘンダーランドの大冒険」のクライマックスのようなごちゃ混ぜのメルヘン・・・終末といえば、「デビルマンcry baby」を無音にしてこの「world fabrication」を流したらどうなるだろうか。

 

world fabrication

world fabrication

  • CAPSULE
  • エレクトロニック
  • ¥150

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デビルマンcry baby」は金麦という飲み物によく合う。少々暗めのネイビーがかったパッケージの色の具合、味の程よい浅さ、この浅さがデビルマン湯浅政明のタッチの間に浸透し、自分の身体もこのアニメの世界にかかわっているという体感を得る。作品的にはハードリカーが合うだろうけど、そこまでドラッギーになると悪魔に取りつかれてしまうので、金麦くらいがちょうどよい。デビルマンを見ながら飲むとビールの下位互換としての発泡酒ではなく、金麦という飲み物になる。金麦を再評価したのはラッパーのヤング・ハッスルによるものだ。ありがとうヤング・ハッスル。フライボーイ。

 

 

 

バイトしない (feat. KOWICHI)

バイトしない (feat. KOWICHI)

  • DJ TY-KOH & YOUNG HASTLE
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥250

 

 

最近木曜といえばあいのりの日になりつつある。自分のTLで誰も見てない感あるけど、一向に片思いが続いているし何も印象に残らない編集のままリタイアする人が出たりして楽しい。ベッキーよ突き進め!