SKE48「バンザイVenus」もヤバイことになっている。

3月9日に発売するSKE48の「バンザイVenus」。


昨年のシングル「1、2、3、4、ヨロシク」の楽曲もPVも(振り付けも)すばらしくて非常にテンションの高い記事を書いたのだが、今回のPVはそれを超える…さらにいえば今までのAKBやSKEのPVを含めても、かなりすばらしいものになっていると思う。

フルバージョンは正式に公開はされていないのだけれども、内容としては学校で授業を受けていたSKEのメンバーが突如踊りだし商店街へ向かい制服から衣装姿にチェンジして、街にいる大勢の人々を従えて踊るというもの。

老若男女、いろんな職業の格好をした人が入り乱れて踊る。もちろん、エキストラも演技をしていて心のそこから踊っている様子は見えてこないけれども、「踊り」が溢れる非日常空間のなかで、何か異様なエネルギーが発されているような、そんな感じ。歌や詩や踊りは、人々に力を与える。そんなパワーが“当たって砕けろ片思い”というダメ元の告白にあるようながむしゃらさにうまく合わさっている。メンバーもよくがむしゃらという表現を使うが、このPVはそんなSKEのがむしゃらさを映像にすることに成功していると思う。がむしゃらとは雑ということではなく、多少の粗さが気にならないほどに観客の目を引きつけることなのではないか。その意味では、僕は完全に魅了されてしまった。

途中、珠理奈がその辺にいるおばあちゃんとアルプス一万尺をしたり、メンバーが商店街を巡ったりするドキュメントっぽいシーンが自然に差し込まれていて、地域に根ざしているイメージを強烈に与える。パフォーマンスもそうだが、このような表現も今のところ、日本でSKEにしかできないであろう。

相当激しい動きを要するダンス。前回は割りと基本の型に忠実な振り付けだった気がするのだが、今回はよりポップというか創作的なダンスでフォーメーションの入れ替わりも難しくなっているのでは? 踊った後のメンバーは相当な疲れが見える。

僕はいま、SKEが今一番面白いと思う。

(おそらく)検閲を敷いていないメンバーのブログ。

ここでの発言から問題が起きることもなくはない。

アピールの機会の少ない人こそ、何かを伝える手段は限られているわけで、この48人がいっぺんに並べられているブログがひとつの楽園の階段への入口なのである。

ブログに現れる本音(もしくはメタファー)は非常にリスキーだけれども、時として胸を打つ。

(先週の一連のまつりな先生のブログは非常に面白かった。)

複数のメンバーのブログの内容から、何が起こっているのか推察したり。

SKEはAKBと違い事務所が分かれているわけではなく、全員SKEの運営している事務所に所属する。全員が事務所と契約する芸能人ではなく、SKEという団体に所属する個人事業主である。自分の言動は自分で責任を取らねばならない。SKEの運営以外に守ってくれる大人はいない。ステップアップの前例もないから、SKEでの経験も「青春の思い出」として終わりかねない。

運営やらファンやら酷いことも多い。

しかし、それを理由にしたら、その時点で終わり。
他に行く場所はない。


「でも、やるんだよ」的な。

それぞれのメンバーがそれぞれの立場でフラストレーションを貯めているから、それが爆発したときの様々な出来事に、「あぁ、人間してるなあ」って思うのである笑

AKBはドキュメンタリーが公開されたり、じゃんけん大会の密着映像が面白かったが、SKEに関しては本当に演出なしで、毎日がドキュメントなのである。そんなSKEから、当分目が離せそうにない。


あれ?新曲について書こうと思ってたんだけれどな…れな…

バンザイVenus (typeA)(DVD付)

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