ひめキュンフルーツ缶が攻めて来た！
TIFの前後、最もその音楽を聴いてライブを見たのが、ひめキュンフルーツ缶だった。
もともと「恋のプリズン」や「恋愛エネルギー保存の法則」はよく聴いてたんだけど、たまたま横丁夏祭りで３回見る機会があって、そんなに注目してなかった「恋の微熱」「恋が止まらない」「例えばのモンスター」の熱量を生で実感。８月１日発売のアルバム「恋愛ミラクル」がすごく楽しみになってたときに映画「へっぽこエスパーなごみ」の予告編に使われてたアルバム曲「iの奇蹟」（歌詞もほんとに素敵）がすごく良い曲っぽいのが伝わって来て何度も聴くようになり、発売日に「恋愛ミラクル」を買ってヘビロテしていた。
…そんな、それぞれ完璧なタイミングでひめキュンへと誘う出来事が続き、気がつけばこの１ヶ月半ほどで以下のステージを見ていた。
7月1日 ＠アイドル横丁夏祭り 1番地2番地3番地
7月21日 ＠タワレコ渋谷
8月3日 ＠タワレコ渋谷
8月4日 ＠TIF スマイルガーデン
8月5日 ＠TIF スカイステージ
8月11日 ニューロティカ×ひめキュン ＠O-west
8月12日 ワンマン２部 ＠O-nest
特にこの２週間の遠征では無銭からフェス、対バン、ワンマンとさまざまな形のひめキュンのステージを見て、ひめキュンに対するリテラシーを現場で深められたかなあと思う。
今回見たひめキュンのステージはどれもセトリや舞台進行が徹底されていたという印象。
・フェスやインストアの短時間のステージでも２分はあるであろうオープニングのSEをかけてオーディエンスを温める。
・そして短時間のステージでは自己紹介をしない。（これは確か姉妹グループのnanoCUNEもそうだった。）
初見の人に向けてアピールしなければならない場所では、自己紹介をして気になったメンバーの名前を覚えてもらうのが普通だと思うんだけれど、おそらく、ここの運営は気になったら客が自らネットで調べてくれるはずだろうって考えなんだろうと思う。
セットリストもアルバムの序盤の２曲は必ず披露して、他の曲でステージごとに変化をつけて楽しませることで、曲を成長させながらアルバムのPRをしている。ここまでブレないのは気持ちよい。
あと、ひめキュンが発するいろんなアートワークのデザインをはじめ、ひめキュンの現場はメロコアやパンクシーンのインディーズバンドの運営っぽさが根底にあるなあと感じる。物販の雰囲気やチラシや張り紙などでの告知の仕方などまんまバンド。好きなバンドを見にライブハウスに通ったころの懐かしい感じを想いだした。
で、肝心のライブ。ライブが始まると、ステージの上の５人は一切のギミックなしにそれぞれの表現をストレートにぶつけてくる。ステージの最前線に立って激しく踊ってオーディエンスを煽るまいまい、オトナな表情や歌い上げる声が素敵なリーダーのさくちゃん、ステージを飛び回りながら支えつつ、天使キャラで和ませてくれるほのたん、長い手足でのダイナミックな動きが目立ち時折ラップが一生懸命でかっこいいゆんちゃんと、透き通った声で丁寧に歌い上げながらクールに踊るまゆりん。
５人の個性が作りあげるステージの熱量は率直にいって感動的。
特に8月12日 ワンマン２部 ＠O-nestは、ひめキュンが会場の人全員の心を掴んだんじゃないかと言い切れるくらい素晴らしい夜だった。汗だくになり足がパンパンになり心が満たされた人々がライブ終演後もテンションを持続させたまま、熱いツイートを連投していた。
これ以上汗を吸わなくなったいつもよりぶ厚めのタオルから汗が落ちるほどの汗と、しかしそんな状態が全く苦ではない楽しさ。アンコールのときにあまりにみんながひめキュンを求める気持ちが流はやりすぎてひめキュンコールのBPMがどんどん早くなっていきまるでドラムンベースのようだった…
そんなに熱いライブになったのは、評判を聞きつけいろんな界隈からお客さんが集まりO-nestのハコのキャパに対する適度な人数になったこと、元々ライブハウスにぴったりなひめキュンの音楽性、２週間の遠征の最終日に気持ちよくひめキュンを送り出そうという一部のヲタの方々の想い、そして疲れを見せず最大限の力を振り絞ったひめキュンのメンバーの姿勢などが揃ったから。さまざまな要素が完璧に融合して出来上がった空間だった。
まさに「iの奇蹟」というタイトルを彷彿とさせた一夜だった。
「アイに奇蹟は必要です 時と運が偶然にぶつかった」（iの奇蹟）
まさにこれ。
しかし、これからもっとすごい奇蹟が見られるんじゃないかな。
そしてひめキュンが次に東京に来るのは10月。ここまでメジャー感のある仕事をしておいて、2ヶ月待てないなら松山に来いとね。このスパンもバンドみたいだね。
／／／／／／／／／／／
今週末から１週間、新宿バルト９で「へっぽこエスパーなごみ」がレイトショーであるので、こちらも楽しみ。
主演女優まいまいがクライマックスについてちょっとだけ話してくれたりしたんだけど、エモいシーンがありそうです。
